~日本古来の伝統工芸「正藍染」の染師。正藍染ならではの美しい風合いと色の耐久性が魅力~

 

 

染めと水洗いを何度も繰り返して、一つひとつ丁寧に染めていきます

 

尾道市の向島に自宅兼工房を構え、藍染めを行う染師として活躍している齋藤知華さん。東京の大学でテキスタイルを学び、染めを専攻。大学院まで進学し修了しました。尾道市で暮らし始めたのは就職してからのこと。草木染のバッグを制作している「立花テキスタイル研究所」に就職し、デザインや染めを担当しました。

草木染の材料には様々なものがありますが、堅牢な青い染料がでるのは藍だけ。藍染の美しさに魅了された齋藤さんは、栃木県で正藍染工房「紺邑」を主催する大川公一氏が開催する本建講習会を受講し、正藍染を学びました。正藍染とは、蓼藍の葉を発酵させた原料(すくも)を灰汁で発酵させた液で染める、日本古来の藍染めのこと。染める素材や染め方で仕上がりが全く違ってくるため、その難しさと仕上がりの美しさに齋藤さんはどんどんはまっていったといいます。

 

独立するきっかけになったのは、藍染の勉強のためカンボジアを訪れた時のこと。会社に置いていた藍ガメが近年の猛暑からくる高温に耐えきれずダメになってしまいました。大切にしてきた藍ガメをなくしてしまったショックは大きく、「中途半端ではだめ。私は藍染1本でいく!」と独立を決意。2020年1月に「Blue Line」を立ち上げました。

5色展開のてぬぐい。パッケージもオシャレです(パッケージは開発中)

齋藤さんが作る藍染めの魅力は、発色が美しく色移りしないこと。染める→水洗い→天日干しを繰り返すことで、弱い染料を落とし強い染料だけを残します。「色の変わりにくさ」や「色落ちのしにくさ」を測る堅ろう検査では、4から最も高い5級という高い判定結果が出ました。また、2ヶ月から9ヶ月発酵させた5つのかめがあり、色幅を広く持たせることができるのも特徴のひとつ。5色展開のオリジナル手ぬぐいをHPで発売するほか、オーガニックコットンのカットソーなども販売する予定です。

 

現在はアパレル企業からの受注が中心ですが、個人からのオーダーも受付中です。エプロンやブラウス、パンツ、ストールなど、自然素材のものならだいたい何でも染められるとのこと。電話またはメールでご相談ください。美しいだけじゃない齊藤さんの藍染めで作るオリジナルアイテムもおすすめです。

 

○Blue Line(ブルーライン)

TEL/090-6197-4074

HP/https://blueline-indigo.com/

E-mail/info@blueline-indigo.com/