~老舗の表具屋。表具師による高い技術で、古い掛け軸や屏風がよみがえる~
表具屋として昭和15年創業した「軸源」。表具とは掛け軸や巻物、屏風、衝立などのこと。表具屋はそれらを新しく仕立てたり、修復してくれるお店です。
代表は3代目になる表具師・津口七生さん。父であり2代目でもある知幸さんとともに、伝統の技を守り続けています。知幸さんは、この道48年のベテラン。400年前の掛け軸など古いものや現代のものを含め、数多く修復してきました。「古いものは特に難しいんです。折れや欠けをどういうふうに直していくか、いつも頭を悩ませるところ。依頼主の意向に沿いながら、丁寧に作業しています」と話します。自然な風合いに仕上げるのが軸源流。自然環境により近い洗いを意識して本紙を傷めず、作品がもともと持っている雰囲気や味を残すように工夫しています。
30年前からは現代の建築空間、居住空間にも馴染むデザイン性の高い表具の製造も手掛けています。ステンレスやアルマイト、着物や蚊帳、木など多彩な素材を使い、大人の遊び心を感じさせる高いデザイン性が魅力です。
「新しいものも古いものも本紙と表具のバランスが大切。表具だけが目立ってはダメなんです。掛け軸だったら鎌倉・室町時代から続く伝統的なルールを守りながらデザイン性を高めていく。依頼主と真摯に向き合いながら、ニーズに応えるものを手掛けていきたい」と七生さん。
身近なものではふすまや障子の新調、張り替えにも対応。「袋張り」という伝統技法を守って仕上げるプロの技をぜひご家庭でもお試しください。また、お家で眠っている掛け軸や屏風、色紙などの修復も気軽にお問合せください。