~職人技が光るアナログ技術をベースに時代の変化に合わせて進化。さらなる飛躍を目指して~

代表取締役の天間裕幸さんとものづくり補助金で導入したマシニングセンター

大量生産に必要な金型の設計・製作を手掛ける(有)日伸精機。主な取引先は車関係、ガス関係、モーター関係などの部品メーカーで、電気部品など比較的小物精密ダイカスト品を中心に受注しています。

その歴史は古く、代表取締役の天間裕幸さんの父がファスナーの金型を作る会社として昭和43年に創業後、平成3年に法人成しました。時代に変化に適応しながら、その後はコンピューターの接続部品やピックアップと呼ばれるDVDの読み取り装置などの金型を製造。腕利きの職人による丁寧な手仕事が評価され、大手メーカーのPC部品を担い成長してきました。アナログからデジタルへと移行した今も、アナログの技術を伝承しデジタルに応用しながら、その技術を磨き続けています。

金型の製造にはマシニングセンターや放電加工機、三次元測定機など、様々な機械が必要になります。同社は尾道しまなみ商工会のサポートを受けて、これまで5回のものづくり補助金の採択を受け、新しい機械を導入。また昨年は事業再構築補助金で、アルミ製品の2次加工などができる新工場を新設しました。「これまで中古の機械で対応してきましたが、新しい機械を入れたことで生産能力が一気に上がりました。より効率的にスピディーに対応することができるようになりました」と裕幸さんは話します。

金型で作られた光学部品。精密な部品づくりは先代の技術があってこそ

コロナ禍で減産が続く中、今後は下請けという立場に左右されない自社商品の開発も手掛けていきたいと考えています。また、裕幸さんの息子さんも自動車関連の樹脂部品メーカーに13年勤め、生産技術と知識を磨いた後に同社に入社しました。今後は営業、現場、技術など様々な場で経験を積み事業承継する予定です。アナログで培った職人の技術をベースに、最新技術を取り入れて進化する同社。今後はAI化に取り組んで行き、更なる進化を成し遂げたいと考えています。

 

○有限会社日伸精機

住所/尾道市向島町9586-5

TEL/0848-45-3133

営業時間/8:20~17:30

休み/土日曜

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